【一人旅】キューバ(ハバナ・ビニャーレス)4泊6日
2019.7.11〜7.16
社会主義とクラシカルな街並みを体感する旅。
12〜13日 ハバナ
14日 ビニャーレス
カストロも亡くなって、徐々にではあるけど経済的に開放されつつあるキューバ。
アメリカ資本が入ってきたら、クラシックカーも古いコロニアルな街並みもなくなっていうかもしれない。社会主義的な空気もなくなっていくかもしれない。
その前にそんなキューバを見ておきたくて、オードリー若林のエッセイにも感化されつつ行くことにした。
むっちゃ感動したので文章量も多め。
まず関空から羽田へ。
ずーっと乗ってみたかったからテンション上がった。別にむちゃくちゃサービスいいわけじゃないけどブランドイメージの大切さ痛感。
羽田からトロントまでは12時間。機内食2回、夜食1回がだいたいデフォ感あるけどその夜食がカップヌードルだったのは衝撃だった。笑 乗務員さんも大変。
トロントの空港待合室にiPad完備なのすごい。普通にiPadとしても使えるし飲食の注文端末としても使える。ただいかんせん物価は高い。
トロントからハバナの飛行機はモニターも音楽もなく準備していかんと退屈。しかも乗務員さんの英語の癖が強すぎて全然聞き取れんかった。この先不安。
キューバ行く上で大変なのはツーリストカードの準備やけど普通に機内で配られた。キューバ大使館に速達代とか含めたら6000円くらい貢いだのに。配られるのは知ってたけどフォーマット的なのも一緒やった。
ハバナには1時間遅れで到着。この時点で1時。空港で日本円から両替できるってネットに書いてあったから両替所を見つけて行ったものの、カウンターに座ってたタトゥー入れたお兄さんにお願いしたら「うちではやってない。右側に歩いて行ったらあるからそこでやってもらえ」って言われる。exchangeって書いてるやんって思いながらも歩いて行った先の両替カウンターのお姉さんは机に突っ伏して寝てる。無理矢理叩き起こしたら「下の階にあるから行け」って言われてしぶしぶ下の階に行っても日本円両替できるのなくて、このやる気のなさが社会主義かって心の中で泣いた。ダメ元でお姉さんのとこ戻って「Only you!!Please!」って頼んだら「Only you??」ってほんまにパッと明るくなって「I love you」って言ってくれるから「Me too, I love you」って言った。人生で初めてその言葉吐いたな。最初の印象最悪やったけど終わりよければオールオッケー。
まぁでもユーロorカナダドルやったらATMでもできるし、しかも市内の両替所のおそらくやる気のなさに起因する混雑もひどいし、日本円扱ってるところも少ないので手数料よりも時間の人ならカナダドルかユーロに変えて持ち込んだ方がいいと思った。
やっと両替済ませてタクシーでホテルまで。深夜でも普通にクラシックカー走ってて、ほんまに感動。明日以降に期待に胸を膨らませるってこういうことなんやって思ってたら、ホテルに着いたの2時。25cuc。
テレビつけたら流れてるディスカバリーチャンネルの男女2人がジャングルでサバイバルするドキュメンタリーが普通におもしろくてがっつり見てしまった。初日で米帝のエンタメを満喫してしまった罪悪感。寝たの4時。
2日目。とりあえずバスに乗ってハバナ旧市街まで。
日本でもよう見るノールーフの二階建てバス。1日乗り放題で10cuc。乗車するときにチケット購入する感じやった。
バス待ってる間は暑すぎてむっちゃ汗かいたけどあっという間に汗ひくくらいの気持ちよさ。
一周すれば新市街旧市街の概要とか地理感覚つかめるのでオススメ。
セントラルパークで降りてその後は革命博物館へ。
もちろん勝者の歴史が美化されるのはあたりまえやけどそれでもなんで革命戦士こんなかっこええんやろ、なんでこんな映える絵面になるんやろって思う。
なんの権力も持たないけどカリスマはある人物たちが市民の支持を集めて権力を倒すっていうストーリー、しかもその体制を若干変えつつも維持できてる、アメリカに真っ向から対抗したっていうところはロマンしかない。
残された街並みとクラシックカーと治安のよさと後はキューバ人のむっちゃフランクな人柄とか見てると観光客としては革命してよかったねって思っちゃう。負の部分は見えにくいからなかなか言えんけど。
出たとこで声かけてきたクラシックタクシーの客引きに乗っかることにする。最初1時間50cucとか言ってきたの、地球の歩き方に書いてあった相場の40cucにしてもらったけど、多分30でもいけた気がする。キューバでやりたいことのひとつやったゆえ妥協してしまった。
モヒート飲めるお店にも連れてってもらったし(あたりまえのようにおごらされたけど)、ラテン音楽流しながらのドライブは最高だった。
モヒートも日本のやつと全然ちゃう気がする。アルコール感ないからほんまに一気に飲める。まわるスピードは変わらんけど。
結局日本でもそんなことないのに、毎日飲んでたというか飲まされてたというか。ちなみにピニャコラーダもおいしい。
やっぱり建物の高さが高くないし、ほんまに広告もないから空が広く感じる。
ただほんまにキューバは暑い。
若干熱中症手前感あったのともともとの時差ボケでバテてたので早めに予約してたキューバの民泊CASAに行くことに。
体力回復して夜にちょこっと散歩しておしまい。
ちなみにホテルにもCASAにも両方行ったけどCASAの方が絶対にいい。
ホテルはサービスも設備もあんまよくない気がする。
3日目。CASAでもらった地図頼りに昨日できなかったハバナ観光。20キロ近く歩いた。
wifiが使えない街やからこの地図はほんまに重宝した。
もちろん観光が重要産業やからこういう風に観光客向けに整備されてるのはいいねんけど、個人的には
こういう生ゴミの匂いとか油の匂いが漂ってきそうな感じの方が好き。これぞローカルこれぞ濃いってやつを見たい。
とは言いつつ綺麗なやつの方が写真としては多め。
キューバ人むっちゃ声かけてきてすぐfriendなってくれるのはいいけど結局モヒートおごる羽目になる。楽しいからいいけどそうやって気前よくおごったりチップ渡したりしてたらお金なくなったから活動限界。調子乗りすぎダメ。
4日目。事実上の最終日。世界遺産ビニャーレスへ行くツアーに参加。
朝7:30の集合。朝のハバナもすかすがしい。
バスにピックアップしてもらって、途中フレッシュジュースの休憩も挟んで、
農村地帯をずっと抜けて
葉巻農家とコーヒー農家の見学。
葉巻が葉巻たる所以はじめて知った。
ガイドの農家のおじさんが1人でスペイン語と英語で交互に話しててすごかった。ついでに自分の語学力が情けなくなった。
やっぱり現地の人が吸うとサマになる。かっこええ。
This is CUBAらしいよ。
キューバのタバコ農家は九公一民らしい。手元に残るのは10%。そっから自分や家族親戚友達の分除いて小遣い稼ぎ程度に売れるかどうか。社会主義らしいと言えばキューバにはお菓子のお土産ってないんですよね。勝手な推測やけど食糧は配給制、民間企業もないこの国ではお菓子メーカーがないんじゃないかと。
個人経営のスイーツ屋さんとかはあるけど。
そんなこんなでキューバ料理のランチ。
一人旅の最大の敵は若い日本人カップルだと思ってて(ただの純粋な嫉妬)だから最初このツアー参加したときうわ、日本人カップルやってなっててんけど話したらむっちゃいい人らでまた自分が悲しくなった。彼女の方は会社やめてカナダでワーホリしてて、彼氏はメキシコで働いてて、メキシコのバーで知り合ったらしい。かっこいいのとロマンチックすぎるのと。嫉妬が羨望に変わった瞬間。
その後は鍾乳洞の見学。
途中までは普通に歩いて、その先は船で移動。ディズニーのアトラクションみたい。
ここで人が生活してたっていう事実。すごい。
その後は壁画見学。あるのは知ってたけど行く前はふーん程度やった。でも行ったら衝撃。
ONE PIECEの確か23巻かそのあたりやったと思うけど空島からガレオン船が降ってきた後、3人の巨大な空の戦士が現れたときってこんな感覚やったんやろなって。
こんなでっかいの作る人類のパワーってなんなんって思う。ウズベキスタン行ったときも思ったけど。圧巻さを写真では伝えきれないのが辛いところ。
ハバナ市内に戻ったのは20時頃でそっからはもう宿に行って翌日は4時起きで帰国。
Hola!って挨拶したらみんな笑顔でHola!って返してくれる。gracias言うたら喜んでくれる。向こうからフランクに話しかけてくれる。
その上優しいし治安もいい(財布とスマホ起き忘れたときもキューバ ノー マフィア言うて返ってきた)。
Wi-fiもないから天気すら分からない。むっちゃ温度高いけど何度かも分からない。Google マップも使えない。
もちろんクラシックカーとかコロニアル建築は利便性とか効率性犠牲にした上で成り立ってるんだろうけど、今の日本の人生100年時代、自分の市場価値高めましょうとかしんどくなる。スピーディさが求められたり、経済のニュースにアンテナ張るのもしんどい。経済まわすためにお金使いましょう、他の店に負けないように目立つPRしますって競争状態なって目や耳にたくさんの情報入ってくるのもしんどい。
だからうらやましいなって思うところもたくさんあった。
でも多分ちょっとずつ自由に市民がビジネスできる裁量も拡大してる分、格差も広がっていって今ほどの大らかさみたいなんはこれから失われていくんやろなとも思う。
とにかく今までで1番楽しかったかもしれない。
ありがとうキューバ。
とてもハバナだけじゃ足りないからまた来たい。