じょにっき

鉄道会社総合職→外資系ITスタートアップの人。社会人7年目。

ドローンスクールに通ってみた話

おうち時間が長くて、海外旅行にも今年は行けない。

会社の経営は危機的。でもありがたいことに変わらずお給料はもらえている。

海外旅行に行きたいなあということを思う一方で、今後の鉄道会社はどうすればいいんやろとか今後のキャリアどうすればいいんやろうというまじめなことを割とまじめに考えていたりした。変に時間があったので。

 

そこで挑戦してみようと思ったのが1つ。ドローン。

まず旅先で使える。旅行好きの自分にとっては決して悪い話ではない。

世界一周ハネムーンの旅先でドローン飛ばす動画もむっちゃ印象残ってたし。

もしかしたら仕事の面でも使えるかもしれない。ドローンにできることできないことを知っておくだけでも価値があるのでは。

そういう思いで本来はモロッコにつぎこみたかったお金をドローンスクールにつっこんでみることにした。

 

 

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 1.そもそもドローンに資格は必要なのか

まずここからだった。

公的資格はない。極論誰でも操縦できる。

ただ飛ばせる区域とか高さとか条件には法律で制約があって、その制約を超えて飛ばす場合には国土交通大臣の承認が必要になってくる。

例えば荷物を運ぶとか一定の高度以上飛ばすとか。

その承認を得るためには申請が必要で、その申請の際には民間資格があるとスムーズに承認得られるとのことだった。

あるいは事業用のでっかいドローンを飛ばすためには、そのドローン飛ばすための講習が別途必要になるけども、その講習の受講条件はたいていの場合民間資格を持っていればクリアできるということもあって、スクールに通って民間の資格を取ることにした。

 

2.どのスクールに通えばよいのか

国土交通省が認定している民間資格の数は結構ある。

全国各地でスクールを持っているメジャーな認定資格団体もあれば、全国でそこのスクールでしか得られない民間資格団体もある。得られるスキルというのは基本的にはどこのスクールでも変わらない(はず)。国がこういう教育を行いなさいよということを定めていて、それを満たしている民間資格を認定しているからという立て付け。

ただ個人的にはビジネスでの利用の可能性も探ってみたいということで、

①メジャーな資格団体の方がいいだろうな、②できないことがない資格団体がよい

という2つが軸になった。

実は民間資格でも基本は1番で言った制約を超える承認を国からスムーズにもらえるようになるけども、一部の行為については認めていない場合もある。

具体的に言えば、「物件投下」という行為はAという民間資格団体では承認を得られるけど、Bという団体では得られないということがあったりする。

なんの可能性も拓けてないけど、その前に縛ってしまうのはよくないということでその2つを軸にしてみた。

自分が選んだのはJUIDAという団体。

そこのスクールは無料体験会もやっていて、しかもマイクロドローンみたいなのももらえるというすばらしいスクールだった。何より自分はかなり不器用なのだけれど、そういう自分でも優しく教えてくれそうかっていう雰囲気を知ることができたのがよかった。何より体験でドローン楽しー!ってなったのも大きかった。

しかしこの判断は安易だったことを後々思い知ることになった。

 

3.ドローンスクールでできないこと

先にドローンスクールでできないことを。

MVの撮影とかであるような何かの間をすり抜けたりとかアクロバティックな飛行はできるようにならない。卒業してからの自分の練習次第という感じ。

というのも都市部の屋内練習場は空間的制約が大きい。

ドローンの実技は自動車の運転教習みたいにマンツーマンではあるけども、その分人数が多いと1人あたりに割ける時間が短くなる。

そもそもドローンのバッテリー持ちが非常に悪いこともあって、想像以上に実技に割ける時間は短い印象だった。

その限られた実技の時間でじゃあ何をするのかというのが次の項目。

 

4.ドローンスクールで教えてもらえること

机上と実技に分けられるけども、まずは机上から。

法知識とか部品の知識、点検の仕方等。

ドローンにできること、できないことを知られたのがよかった。

どれも絶対必要。これ知らんでも飛ばすことはできるけど、知ってる身からしたらすごい怖いことしてるなと思う。無免許運転してるんと一緒。

次に実技。

最終的な試験、すなわちゴールラインは、決められたライン上から外れないように四角を1周描くように走行すること。そして決められた地点でホバリングすること。決められた高さまで上がること。

とても地味だけども初心者にはこれが難しい。

そもそも今のドローンというのはセンサーとGPSがついてるから、それをONにしてたらプロポ(リモコン)を触らなければ基本的には同じ場所にとどまり続けるし、風に流されたりもしない。

ただ実技教習(と試験)ではそのGPSを切って練習する。切った瞬間むっちゃ動く。無風のように見えてもとても流されるし、実際にドローンがいる位置と自分に見えている位置というのも違う。

不器用な人間なので、向いてる方向(頭)が変わったときに、どっちに動かせば同じ位置にとどまれるんやってとてもパニックになっておりました。

2日間コースだったんで2日目が試験やってんけど、「ちょっとやばいね」と1日目終わった後講師から言われる始末。

「とりあえずイメトレしてください」って言うアドバイスを忠実に守って、家に帰ってからずーーーっと、ドローンの頭が右向いてます、手前に流されました、どう操作すればいいみたいなことを延々やってました。

ほんなら2日目はスムーズにホバリングができるようになってたから、まずヘッドが向いてる方向が違ってもスムーズに操作できることがまずはじめの1歩なんやと思う。

無事合格した後は動画撮影の仕方とか別日に目視外教習や夜間教習も行ったり。

ほんっまに不器用で初日とかはほんまに「GPS切るなよ」とか「風強いねん、無理や」とか「体験会で簡単さにだまされてもうた、後悔してる」とかいろいろ考えてたけど、やっぱり慣れてくると楽しいです。

 

5.ドローンスクールに入る価値とは

高さ●mを下回る範囲で、人口密集地域でもなくて、空港周辺でもなければ、基本的にはなんの資格がなくてもドローンは飛ばすことができる。そういう意味ではスクールに通う必要はない。YouTubeの動画でもOK.

ただやはりそれでも、まず1番に法規制とか使い方について体系化されたものを学べると言う点ですごい価値があると思う。

スクール入る前にいっぱいググって調べて、基本は出てくるけどもやはり体系化されてなくて情報がとっちらかっている。そういう意味ではすごい自分の中でもスッキリしたものが得られたなと思う。

もちろんマンツーマンで先生に指導してもらえるっていうのも大きいし、国への申請がすごい楽になるっていうのも大きい。

 

最近の技術の発展はすごくて、人の手を介さなくても自動操縦で決められたルートをドローンは飛ぶことができるし、決められた地点にモノを落とすこともできる。極論現地に人がいなくてもいい時代は近づいてるかもしれない。

ただそれでも現行はそこに人がいないといけない。自動車と一緒で完全無人っていうのはまだ法律で認可はされてない。

実際問題風に弱い。天候の変化に弱い。センサーとGPS依存な以上、コントロール上のリスクはまだまだある。そういう意味ではドローンの操縦資格を持っていること、ドローンスクールで学ぶことは価値があると思ったり。

 

まじめな話になってしまったけども、ドローンの操縦って楽しくて、卒業してすぐ、ドローンが飛ばしたくてDJI製のMavic Miniを購入した。航空法的にはドローンじゃないけどカメラもついてるし、操作方も同じ。何より持ち運びが容易ってのが非常にでかい。おでかけが楽しみになったので、ドローンスクール含めていい買い物だったと思っている今日この頃です。おしまい。